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広帯域電磁波吸収シート

広帯域電磁波吸収シート

広帯域電磁波吸収シート(FJMシリーズ)は、マイクロ波~ミリ波を含む幅広い周波数帯域の電磁波を吸収・減衰させるためのEMC対策材料、FJMシリーズの中核製品です。

特定の周波数だけでなく、

  • 広い周波数範囲にわたって発生する
  • 予測しにくい反射波
  • デバイスごとにばらつく

実使用環境由来のノイズ に対応することを目的としています。

「どの周波数が悪さしているか特定できない、複数の周波数の電磁波の減衰をしたい」
そんな場面で使われるのが、広帯域吸収シートです。
周波数特定が難しい環境や、全体的なノイズ低減を必要とする用途において、設計負荷を抑えながら安定した効果を発揮します。

なぜ「広帯域吸収」が
必要なのか

電子機器・車載機器の現実

実際の機器内部では、

  • 複数周波数の電磁波が影響する
  • 周波数が製品個体ごとに微妙に違う
  • 温度・姿勢・配線で特性が変わる

という状況が珍しくありません。

そのため、

  • 狭帯域(ピンポイント)対策では取りこぼしが出る
  • 測定周波数以外で問題が再発する

というケースがあります。

「まずは全体を広く抑える」
これが広帯域吸収シートの役割です。

広帯域吸収シートの仕組み

広帯域吸収シートは、材料の持つ損失特性を活かして電磁波を減衰させます。

基本原理

  • 電磁波がシートに入射
  • 導電性を持つ抵抗膜を通過
  • 電磁波が 熱エネルギーに変換
  • 反射せずに弱まる

このため、特定ピークだけでなく、広い周波数帯で安定した減衰効果を得られます。

FJM 広帯域吸収シートの基本構造

FJM 狭帯域吸収シートの基本構造

構造の特徴

広帯域吸収シートは、

  • 特定の減衰ピークを作らない
  • 周波数が変わっても極端に効きが落ちない

という特性を持ちます。

GHz帯全般、ミリ波帯まで含めて、「一定以上の減衰効果」を得やすくなります。

抵抗膜グレードと
広帯域タイプ

広帯域用途では、主に以下が使われます。

S350(代表)
  • 表面抵抗率:約380 Ω/□
  • ミリ波帯まで安定
  • 車載・通信用途で採用されやすい

「広帯域 × 高周波」= 基本設計になります。

主な用途:広帯域が効く場面

通信機器・
無線モジュール
  • 高速通信ライン周辺
  • モジュール内部の不要放射
  • クロストーク低減

広帯域吸収は、通信品質を壊しにくいのも重要な利点です。

狭帯域吸収シートとの
使い分け

項目広帯域
吸収
狭帯域
吸収
対象
周波数
幅広い特定
周波数
設計自由度汎用カスタム
使いどころ全体ピンポイント

広帯域吸収シートの
メリット

設計面

  • 周波数特定が不要
  • 試作時の当たり外れが少ない
  • 後付けしやすい

評価面

  • EMC試験対策として使いやすい
  • 再現性が高い