PRODUCT 製品情報
ノイズ抑制シート

ノイズ抑制シート(FJMシリーズ)は、電子機器や車載システム内部で発生する不要な高周波ノイズ(電磁波成分)を減衰させることを主目的としたFJMシリーズの機能性フィルムです。
電磁波を「完全に遮る」「反射させる」のではなく、放射ノイズの発生を抑える考え方で設計されています。
設計自由度を維持したままノイズレベルを低減し、製品の安定動作と信頼性向上に貢献します。
なぜ「ノイズ抑制」が
必要なのか
実機でよくある問題
- EMC試験は合格する設計にしていたが、実際には試験に合格しにレベルの電磁波が漏れ出している
- 周囲条件(温度・姿勢・配線)でノイズ状況が変わる
- ノイズ源が複数あり、原因特定が難しい
このようなケースでは、
- シールドケース追加
- フェライトコア追加
といったポイント対策だけでは不十分になることがあります。
「ノイズを完全に止める」のではなく、「問題にならないレベルまで下げる」
そのための材料が、ノイズ抑制シートです。
ノイズ抑制の仕組み
ノイズ抑制シートは、電磁波を回路の持つインピーダンスに作用して減衰させる材料です。
基本原理
- ノイズ(電磁波)が発生
- シートを貼り付けることで機器のインピーダンスに作用する
- ノイズが弱くなる
という点が、一般的な基本原理です。
FJMシリーズも同様の原理を使用しています。
FJM ノイズ抑制シートの基本構造

構造の特徴
- 非常に薄い(50μm以下/粘着層ありの場合)
- 軽量
- フレキシブル
- 曲面・狭小部にも貼付可能
「部品を囲う」のではなく、「ノイズ源の上に貼る」
という使い方ができます。
抵抗膜グレードと
ノイズ抑制特性
FJMシリーズのノイズ抑制シートは、抵抗膜の違いによって特性が変わります。
伝送減衰率
マイクロストリップライン法

| 抵抗膜 | 表面抵抗率 (Ω/□) | 特徴 |
|---|---|---|
| S200 | 約120 | 比較的高い導電性・ ノイズ対策向け |
| S250 | 約260 | バランス型 |
| S350 | 約380 | 高周波帯域に有効 |
ノイズ抑制シートが得意な周波数帯
- GHz帯
- 回路由来ノイズ
- ケーブルからの放射ノイズ
主な用途と使い方
| よくある課題 | 対象 | 効果 | |
|---|---|---|---|
| 車載ECU・制御系、 集積回路、基盤、 ケーブル | 基盤干渉 EMC試験での マージン不足 | 基板への貼り付け 筐体内壁 | 放射ノイズ低減 実稼働時の安定性向上 |
| 電子機器全般 | - | CPU・FPGA周辺 IC近傍 高速メモリ周辺 | 設計変更を最小限にして 後付け調整が可能なのが大きな利点です。 |
| 通信・信号ライン 周辺 | - | 高速通信コネクタ フレキケーブル モジュール内部配線 | クロストーク低減 ノイズ混入軽減 ※信号そのものを極端に弱めにくい点が評価されます。 |
ノイズ抑制と
電磁波吸収の違い
| 観点 | ノイズ抑制 シート | 電磁波吸収 シート |
|---|---|---|
| 目的 | ノイズ低減 | 電磁波吸収 |
| 周波数 | 広め | 広帯域 or 狭帯域 |
| 強度 | 穏やか | 強い |
| 主用途 | ECU・基板 | レーダー・ 放射対策 |
- 「誤動作防止」=ノイズ抑制
- 「放射・反射対策」=吸収シート
という使い分けが基本です。
ノイズ抑制シートの
メリット
設計面
- ノイズ源近傍でのピンポイント対策
- 周波数解析なしでも使いやすい
- 後付け・微調整が可能
実装面
- 薄型・軽量
- 曲面・狭小部にも対応
評価面
- EMCマージン確保に有効
- 市場トラブル対策として使いやすい